北海道農業の特徴
北海道の農業は広大な土地を活かした稲作、畑作、酪農など大規模で土地利用型の農業を展開しています。
平成26年には農業産出額が1兆円を超え、全国の1割以上を占めるほどです。
経営体当たりの耕地面積はスケールが大きいのも北海道農業の特長です。
一経営当たりの耕地面積を見ると、北海道の田畑は他都道府県の約7~44倍の規模となっています。
そして、温暖多湿な他の地域と異なり、冬は寒さが厳しく、夏は冷涼で湿度が低い気候は、梅雨や台風の影響をほとんど受けません。
そのため、病害虫の発生が少ないので、低農薬栽培も積極的に取り組まれています。
北海道の農作物
北海道が産出額1位を占める農作物として小麦、馬鈴しょ、小豆などがあります。
インゲン豆は作付面積、収穫量ともに全国の9割以上を占めるほどです。
また、砂糖の原料であるてん菜は全国シェア100%。他のも玉ねぎやカボチャなども全国産出額1位を占めています。
そして、酪農は乳用牛の飼育頭数が全国の6割を占め、約80万頭が飼育されています。
地域で異なる北海道の農業
北海道は14の区域に分けられていて、地域によって気象や立地条件が異なることから、それぞれの地域で異なる農業が展開されています。
道央地域
北海道の中央部から日本海に注ぐ石狩川水系に沿っていることから豊富な水資源と比較的温厚な気候です。
稲作を中心に野菜や軽種馬、肉用牛などが行われています。
道東(酪農)・道北地域
根室、宗谷を中心とするこの地帯では草地が中心となっていることからEU諸国の水準に匹敵する大規模な酪農が展開されています。
道南地域
渡島半島と羊蹄山麓などからなる地域で、平たん部が少ないため経営規模が小さいですが、稲作や施設園芸、畑作、果樹などの集約的な農業が行われています。
道東(畑作)地域
十勝平野やオホーツクを中心とするこの地域は、広大な農地を活かした大規模な機械化畑作経営が特徴です。
麦類、豆類、てん菜、馬鈴しょを中心とした日本を代表する畑作地帯になっています。